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扉の向こうへ

12月31日（日）

夕方、育った地へ向かった。

12月28日（木）

椿を探した。
残された時間は、もうなかった。
あきらめて店を出ようとしたとき、「見つかりましたよ」と手渡された・・・

12月27日（水）

朝、絵を箱に入れ、遠くへ送った。

ホットカーペットが故障。
冷えた部屋は、冬の匂いがした。

12月26日（火）

『私は私自身に扉を閉ざす』
その一枚の絵に惹かれて、雑誌を買った。

12月24日（日）

スピリチュアル・ガーデン。
そこには、舟越保武《聖クララ》のブロンズ像があった。
予期せぬ贈り物のように思えた・・・

12月23日（土）

一つの絵が終わった。
そして、新しい絵が、また始まる。

12月22日（金）

宝くじを三枚買った。
もし、夢をお金で買えるとしたら、私の夢はいくらするのだろうか。

12月20日（水）

客観的には、問題なかった。
それでも、違和感は消ない・・・

12月19日（火）

どこで筆を止めればよいのだろう。
爽やかな疲労の中で、眠りについた。

12月16日（土）

映画に落胆し、日比谷から目的地まで歩いた。

なつかしい人々。
鈍い色に染められた会話など、聞きたくなかった・・・

12月15日（金）

自然、人工、装飾・・・

12月14日（木）

小磯良平の技法書を手に入れた。

12月12日（火）

白い建物。
呼ばれるのを待っている老人たち。
薄暗い廊下を通り、彼らの列に加わった・・・

かみ合わない歯車も、やがて動き出す。

12月11日（月）

物語から溢れる波との共鳴。
リズムは加速し、熱を帯びる。
勢いが、私の背中を押した・・・

12月10日（日）

カンヴァスの蒼い空間。
何かが欠けている。

古本屋にて、十五冊。
本の衝動買いは、是非の判断が難しい。

12月9日（土）

宮沢賢治には、不思議なイメージをもっている。
星空、雪、風・・・
彼自身が物語かもしれない。

その歌は「できない」と叫んでいた。
簡単に手に入れたものは、すぐに消えてしまう。

12月8日（金）

なかったら、創り出そう。
例外なく、誰にでも、等価な空・・・

12月7日（木）

数学、論理、言語の限界。
その先に在るものを、語ることはできない。
ただ、信じればよい・・・

過去の日々 > 2000年12月