1月31日（月）

幽玄、diapente。

1月29日（土）

ペリト・モレノ氷河。

1月27日（木）

『正蔵師匠と私』、白黒のodalisque。

1月26日（水）

イメージは楽譜、描くことが演奏。

1月25日（火）

絵画制作における照明の関係・・・

1月22日（土）

一枚のCDを、最高のシステムで聴いても、再生するたびに音は違うという。
機械の微妙な誤差、人の心理面の変化・・・
どんなことでも、再現するのは不可能なのだろう。
日常では、そんなことに気づきもしない。
でも、本質だけは変わらずに廻っているはずだ・・・

タートルネックのセーター、CDラジカセのリモコン。

1月21日（金）

フィレンツェのドゥオーモは、自然を圧するように立っている。
ローマのパンテオンもそうだ。
しかし、法隆寺五重塔は違う。そこには「和」が在った。
画布の上に、この調和を見出すにはどうずればよいか、一日中想っていた・・・

「ちっとも法隆寺のことわかってないのや。ただ古いからゆうて見にくる。ただ古いのがええんやったら、その辺の土や石のほうがよっぽど古い。何億年も前からあるねんで。そやありませんか。人間が知恵だしてこういうものを作った。それがいいんです。それが文化です。それを知らずに、形がどうや様式がどうやいうのは、話になりませんな。」
（西岡常一『木に学べ』より）

1月20日（木）

太陽が中天を過ぎた頃、法隆寺に着いた。
目の前には五重塔が在った。
ただそこに、一本の木のように立っていた。
緑と風の中で、飛鳥の工人たちの心と共に生きていた・・・

回廊をゆるやかに、時が漂う。
柱に触れると、微かな鼓動を感じる。
塔の相輪に吊された小さな風鈴が、チリンチリンと空に揺れた。

水上の階段を昇り、障子戸を開けた。
右手を頬にあて、観世音が坐っていた。
私も畳に坐り、虚空に耳を澄ませた・・・

1月19日（水）

冷却ファンのモーター音、修理不能。
『NAMI』という写真集を買った。
横長の画面から、波の沈黙と咆哮が聴こえる。

1月18日（火）

錆びついた記憶を、動かすには・・・

1月17日（月）

己を無くし、外側と一体化する・・・全体を包み込む感覚。

そうだ　奈良、行こう。
と思った。

1月16日（日）

物理的と心理的が一致するように。
〈方舟〉は今・・・

1月15日（土）

マイナスをプラスに変えるために必要なもの・・・

1月14日（金）

幾何学と色のコンポジション。
過去と現在が交わるＧ線上のアリア。
でこぽんを食べた。

1月11日（火）

言葉、絵画、音楽、舞踊、建築、医療・・・それぞれには領分がある。
その境界を見誤ってはならない。

「法隆寺を造り守ってきたのは、こうして受け継がれてきた木を生かす技です。この技は数値ではあらわせません。文字にも本にも書き残せませんな。それは言葉にできないからです。技は人間の手から手に引き継がれてきた「手の記憶」なのです。」
（西岡常一『木のいのち木のこころ』より）

1月10日（月）

同じ対象を繰り返し描写することで、線は自然状態に近づく・・・
なんとなく見たアラビア語会話、私の認識はニョロニョロから文字へと変わった。

1月9日（日）

夕焼けを安らかな気分で眺められたら、その日は、よい一日だったのだろう。

1月8日（土）

この国で、ラジオ放送が始まったのは８０年前。
空を駆けてきた電波を拾う小さな箱に、時々耳を傾けている・・・

1月7日（金）

観測した瞬間に、量子の状態は決まるが如く、語れば関係はどちらかに収束してしまう。

1月6日（木）

CD音機、『チェッリーニ自伝』。
Sbagliando s'impara.

1月5日（水）

いくつかの果物を買う。
食卓を囲んだ思い出。

1月3日（月）

60年、写真、時代・・・

1月2日（日）

一葉日記、Bosenova、タップダンス。

1月1日（土）

手掛かりは、もう揃った。
創り始めよう・・・