6月30日（木）

疑っているから、確かめようとする・・・

6月29日（水）

泣くよりも怒るよりも、笑ったほうがいい。

6月28日（火）

電灯を消して横たわると、流れる夜風の涼しさを感じた。
自分の時間と、遠い時間が溶け合う・・・

6月26日（日）

バーントシェンナではなく、レーキとローアンバーを混ぜて使う。
terra verdeの上に、ハッチングで肌色と時間を重ねて・・・

6月25日（土）

夏景色の中津川、百円の砂時計。

6月24日（金）

物事は、一歩譲れば穏やかに過ぎることが多い・・・

6月23日（木）

卵黄に顔料を混ぜただけの絵具で描く技法。
そのシンプルさが楽しい。

6月22日（水）

板絵の白亜地。

6月21日（火）

酢とウルトラマリン。

6月20日（月）

アングルの『泉』は、全体の調和で成り立っていると思った。

6月19日（日）

アナタース型のチタニウム白、薬さじ。

6月16日（木）

画布の上には、油を適度にたっぷりと・・・

6月15日（水）

ホーローの白いポット。
有色下地との微妙な関係。

6月14日（火）

イギリス、フランス、スペインをめぐる三冊。

6月13日（月）

Berger『Maltechnik der Renaissance』届く。

「実際に自然の中で一人で行動しておりますと、人から聞いたこと、文献で読んだことは、信用できなくなります。それよりも自分で実際にやってみてできた行為だけが、唯一信じられるものになってきます」　植村直己

6月12日（日）

金箔の画面に、メノウ棒で天使の羽を刻んだ。
この手法はいつ生まれたのだろうと思いながら・・・

6月11日（土）

「緑色を出すためには、あらかじめ刈安なんかで黄色に染めといた糸を、藍に漬けるとかしないとできないんです。単独だと植物の緑色は現れては消え、生きては死んでしまう存在なの」　志村ふくみ

私が使うのは「ウルトラマリンと黄土を混ぜた緑」と「緑土」のふたつ。

6月9日（木）

視感反射率と明度。

6月8日（水）

ロールキャンバスの切売りを２ｍ。
気になっていたガウディ。

6月6日（月）

クレマチスの丘、ベンチに横たわると、視界はすべて空になった。
遮るもののない広がりに包まれて、重い気分は拡散していった・・・

円形の池、美術館、彫刻。

6月5日（日）

小堀遠州と敷石。

6月4日（土）

新しいモノを見つけ、手に入れる。
その行為はきりがない。
直線的な思考を、豊饒な円環に変えて・・・

夜の川辺を、緑の光を明滅させながら、蛍が飛び交っていた。

6月3日（金）

彫刻のカーヴィング（石や木を刻む方法）とモデリング（肉付けする方法）のように油彩画を分けるなら、前者はファン・エイクやレオナルド、後者はルーベンスやレンブラント。

6月2日（木）

「例えば人物を描きますと、顔の部分は一生懸命描くんです。似せなきゃいけないとか、しっかり描こうという意識がありまして、非常に顔のところは緻密になっていきます。それで、周りのバックはバッバッバッと適当にこうなぐり描きにしたり、適当にバックという発想でやる訳ですね。しかし、バックはバックじゃなくて、顔の部分と同じ支えを持った強さがないといけない。だから、うんと強いものでなけりゃいかんわけですね」　野田弘志

ルーヴルの大階段の上に立つサモトラケのニケ。
あの彫刻が、砕けていても充足した存在に思えたのは、全体が同じ強さをを持っているからだろう・・・

6月1日（水）

ボッティチェリもラファエロも、その板絵の多くは、板に布貼りをしていない。
しかし明らかに、布貼りをした方が作品は丈夫になる。
巨匠達も注文のコストに応じて、手間を省き、安価な顔料を使ったりした。
そういう部分は模写するに及ばない。